放物線を描いてSHARPを飛ばす

ガイアの夜明け、というテレビ番組が好きだ。
淡々としたナレーション、真面目でシンプルな映像、
特に好きなのはタイトル曲で、明るい未来を感じさせる、
力強くない歌声と、薄く被る女性コーラスが素晴らしい。
歌詞はスワヒリ語だろうか。

今夜のガイアの夜明けのテーマは、人に優しい製品。
冒頭の家電の項を見て、思うところがあった。

アメリカで暮らした1年半。
あちらの家電はシンプル一辺倒で、必要最小限の機能と
思い切りダサいデザインは、最初に見た時は正直
「なんだこれ？」と思ったものだが、数か月すると
「家電なんてこんなもんだ」と深く思った。

ユーザーのニーズをこと細かく汲み取って、
かゆい所に手が届き過ぎて、基本の機能がないがしろか、
高度に電子化され過ぎて、壊れたらもうどうにもならない、
という我が国の家電は、何か大切なことを忘れているような
そんな気がするのだ。

冷蔵庫は「冷えた、以上。」、それでいい気がする。
エアコンは冷やして温めるだけでいいし、
洗濯機はグルグル回って衣類を洗えればいい。

我が家のエアコンは、使用時間の経過に伴って、
起動の際の「ピッ！」という音が「ピピッ」に変わり、
しまいには「ピピピピピ」という。
メーカーのサービスに聞いたら、掃除を促す音だと言う。
あぁ、そうかと思ったが、大きなお世話で、
そんな細かい技を繰り出す前に、半年間で2回も無償修理に
ノコノコとサービスマンがやってくるようなことのない
しっかりした製品を作れといいたい。サンヨーよ。

完全に腹が立ったのはシャープの洗濯機で、
電源は入るがスタートボタンが反応しない、という
嫌がらせのような状態になったのでサービスを呼んだら
何の説明、つまりどうして壊れたのか、何が原因か知らせず
コントロール部分をごっそりユニットで交換して、
何度聞いても原因を説明せずに1万7千円もふんだくって
さっさと帰っていった。ＳＨＡＲＰまたはSHARPよ、
もう2度と君らの製品は買わない。シャープよ。

あ、そういえば我が家の冷蔵庫もシャープだ。
いつかこいつは窓から放り出してやる。
放物線を描いて空を飛ぶシャープの冷蔵庫を見てみたい。

たかが洗濯機に複雑な電子部品をゴテゴテ搭載するから、
僕はもちろん、サービスマンにも理解できない製品になるのだ。
ただグルグル回ればいいのだから、電気でいいのにね。

アメリカで使っていた洗濯機は、外装は鉄で、
中にプラスティックの棒があり、その下にモーターがあった。
ただそれだけ。電子なんてなし。
壊れるのはモーターか、プラスティックのパーツだから、
ホームセンターに行って何らかの部品を買えば僕にも直せた。

これなんだよなぁ。